こんにちは。セールスプロモーションライターの深山です。

いきなりですが、”長谷園さん”って知ってますか?

「あーあのお茶漬けのね」

なんて思ったあなた。

違いますよ。

あちらの”ナガタニエン”は”永谷園さん”ですから。僕の言っているのは”長谷園さん”です(笑)で、なんで長谷園さんなのか?って言うと、この間、カンブリア宮殿でその長谷園さんが出ていたわけです。

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土鍋で大人気の長谷園さん

で、長谷園さんって今、恵比寿とかその界隈の主婦の間で、とんでもなく大人気な土鍋の専門店なんですって。知ってました?僕はまったく知りませんでした(汗)

とは言っても、今日僕があなたにお伝えしたいことは、この長谷園さんの土鍋の素晴らしさではなく、(もちろん商品も素晴らしいものばかりですよ)その土鍋の開発者である…

窯元長谷園7代目長谷優磁さんの生き方

について。

「もう少し長谷園さんのこと教えてよ」っていうあなたのために少しだけ説明すると…長谷園は三重県の伊賀市の小さな産地にあります。

1832年、初代長谷源治さんが16の窯が連なる登り窯を作ったのが始まりです。ちなみにですが、この登り窯、実際にテレビに映っていたんですが、階段状で一段一段に窯があってなんか「スゲー」って感じでした。

で、その源治さんは伊賀焼っていうものを作っていたんですが、その当時はさっぱり人気がなかったんですって。

でも、そんな長谷園にも転機が訪れました。

それが6代目の彰三さんの時です。彰三さんは、伊賀焼に使う土を徹底的に研究して建築用のタイル製造に事業を拡大しました。

ですが、7代目の優磁さんの時に大事件が起きます。それが、1995年に起きた『阪神淡路大震災』です。この地震の報道で、タイルが崩れる映像が繰り返し流されました。

タイルは重くて地震に弱い…

するとそれを見た人たちは…

「タイルは重くて地震に弱いんだ」

って思い込んでしまい、それまでの売上の7割を占めていた建築用タイルに、山のようなキャンセルが出てしまいます。その結果、年間の売上6億円の時に18億円の借金を背負ってしまったというわけです。

ね、ここまで聞くと波乱万丈じゃないですか。

僕には18億円の借金がどれだけのものか想像もできませんが、とてつもなくスゴイプレッシャーなのは何となくわかります。で、詳細はテレビに譲りますが、諦めずにもがき続け、その後、土鍋が大ヒットするというわけです。

それともう1つ、優磁さんはこんなことも言っていました。

作り手は真の使い手であれ!

僕はこれを聞いた時「なるほどな」って思ったんです。

というのも、僕の大好きなAppleの創始者スティーブ・ジョブズも同じことを言っていたんです。

「この10年間でコンサルタントを雇ったのは(アップルストアを始めるにあたり)、ゲートウェイで同じ間違いをしないように彼らの小売戦略を分析してもらった時だけ」

「僕らがコンサルティングのためにコンサルタントを雇うことはない」

「僕らがしたいのはすごい商品を作ることだからだ」

ってね。

それに…

「僕らはまず、自分が欲しいものは何かを把握する」

とも言っているわけです。ね、優磁さんと同じことを言っていますよね。

やっぱり、その道を極めた人とか、極めようとしている人っていうのは、業種業態、人種に関係なく同じような思考回路を持っているのかなってこの話を聞いて思ったわけです。

だけど、今日僕があなたにお伝えしたい本質はこれじゃないんです。

有頂天になってない?

それは何かというと…【有頂天になってない?】です。

辞書で有頂天って調べてみると…うまくいった喜びで夢中になっていることって書いてあったりします。で、2017年という年は、陰陽五行論的に言うと陽の年になります。

って言われても、ほとんどの人は意味がわからないと思うんでひとまず「へー」って思っていてください。

陽の年の特徴として、”動く”というものがあります。要するに陽の年は…

「積極的に変転変化を取り入れてドラスティックに、大胆に、激しく動き回ると良い年になりますよ」

というわけです。

そして、もう1つ大事なことがあります。

アップダウンに動じない

それが…「目の間のアップダウンに動じずにどしっと構える」ということです。

基本的に人には執着があります。だから、一度登った山の頂上からはなかなか降りることができません。

あなたにも経験があるかもしれませんが、富、名声、地位など一度手に入れたものを手放すのは本当に怖いもんです。僕は何億円も稼いでいるわけではありませんが、一度手に入れたものを手放すのはすごーく怖いです。

だから、自分が山の頂上に近づいたと思ったら、傲慢にならず「次は下りがくるんだ」と身を引き締めることが大事なわけです。

例えば、先程の長谷園さんは売上6億円の時に18億の借金を背負いました。ですが、18億借金を背負ったおかげで、土鍋を開発することができ大ヒットして業績をV字回復させることができたんです。

もし、この時に長谷園さんが、6億の売上に執着していたらどうなっていたでしょうか?

たぶん、今も6億前後の売上をウロウロしていたかもしれませし、テレビにでることもなかったでしょう。もしかしたら、最悪、倒産していたかもしれません。

ほとんどの人が、今の売上、今の地位、今の名声に執着してしまいます。だから、その先にあるさらなる高みに昇りつめることができないわけです。

この状態を頂点が有る状態。頂点を動かない状態。『有頂天』というわけです。

これは売上に限ったことではありませんが、頂点の状態から奈落の底に落ちたストレッチが反動となり、さらなる高みに登ることができます。

長谷園さんの場合は震災によって、半強制的に奈落の底へ突き落とされました。

もし、今のあなたが…

●少しずつ売上げが落ちてきている
●急に社員が辞めた
●次から次へと不幸なことが起こる

という状態なら、それは…

「あなた今有頂天になってますよ」
「そろそろ奈落へ落ちてもう一度這い上がってきなさい」
「そして、さらなる高みへ昇りなさい」

というサインかもしれません。