こんにちは。深山です。

「深山さん、これからの協会はどんな協会を作っていけばいいですか?」

先日、僕のクライアントさんからこんな質問を受けました。このクライアントさんは関西方面で活躍している方なんですが、「そろそろ東京に進出したい」ということで僕にお話を頂きました(東京進出なんでお笑い芸人みたいですねw)。

今は治療家さん向けに、少人数の技術セミナーを中心に開催しているのですが、「このセミナーを通じて知り合った仲間たちと、ゆくゆくは協会として活動していきたい」という相談を受けたわけです。

そもそもこのクライアントさんは、ビジョンやミッション、パッションがかなり明確なんで、「どんなやり方でも成功するだろうな…」という感じがしたのですが、質問を頂いたからには答えないわけにはいきません。

というわけで、今回はその時にクライアントさんにお伝えしたことを少しあなたにシェアしましょう。

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無私になる

 『私』『無い』と書いて『無私(むし)』と読みます。これは「ぼーっとしなさい」ということではなく…

私を無くす=執着(エゴ)を捨てる

という意味です。きっと、あなたにも経験があると思いますが、この執着を捨てるのがすごーく難しいわけです。

人は…

地位

名声

権力

お金

愛情

などなど、ありとあらゆるものに執着をしています。そして、それらを手放すことができません。ですが、執着に固執し、意識が自分に向いている限り成功することはできないのです。

「なんで私がこんな地獄を味わなければならないんだ!」「なんで私がこんなひどい経験をしなければならないんだ!!」「なんで私が…なんで…なんで…」

と意識が私に向いているとドンドン苦しくなっていきます。だから、意識を私から『あなた』にシフトチェンジしなければなりません。

基本的に『今この瞬間』を一生懸命に生きていないトップがいる組織はうまく回りません。というか、そんなトップには、そもそもついて行きたくないですよね?だから、組織のトップは今この瞬間を一生懸命に生きる。そして、将来の不安を感じる暇もなく寝落ちする。

そんなトップがいる組織は絶対に潰れることはありません。

意識を私の外に向ける。今、目の前にいるお客さんに向ける。仲間に向ける。家族に向ける。

今、目の前にいるお客さんは何を思っているのだろうか…本当にしたいことは何だろうか…?常に私には意識を向けず眼の前の人にただただ尽くす。

これが、執着を捨て無私に近づく秘訣です。

渇愛(かつあい)

『愛』『渇く』と書いて、『渇愛(かつあい)』と読みます。

これは仏教用語らしいのですが、ブッダと弟子とのこんな逸話が残されています。

ある日ブッダがお弟子さんたちを集めてこう言いました。

「今から新しい修行に入る」「世の中のあるすごく貧しい地域に行って、ものを恵んでもらってきなさい」

すると弟子たちは…

「お師匠さまは今、言い間違われたんだな」「貧しい地域ではなく、裕福な地域に行って物乞いをしてきなさいということだよね」

と思ったわけです。なので、その弟子の一人が…

「お師匠様」「世の中の裕福な地域に行って、ものを頂いてくるということですよね?」

と尋ねました。するとブッダは…

「いや、違う」「世の中の最も貧しい人のもとに行って、ものを恵んでもらうんだ」

そしてこう続けました。

「世の中のには身分制度のせいで、生まれた瞬間から人間扱いすらされない人たちがいる」「そういう人たちは本当の愛情を知らない」「だから、そういう人たちのもとに行って、自分たちがものをもらってくるんだ」

「なぜなら、人間の心が満たされる瞬間は、人に何かを無償で与えた時だけだから」「見返りを求めず人に尽くした時である」

「そして、その最下層の貧しい人たちは、見返りを求めず与えるということを一切したことがない」「だから、心まで貧しくなってしまっている」

「身分が低くても、お金がなくても、心は豊かに生きることができる」「だから、私たちが最も下にいって、物乞いをする必要があるんだ」

と言ったそうです。

甘えベタな人や愛情ベタな人は、無償で愛されるとか、尽くされるということを拒絶したり、拒んだりする傾向があります。

そうではなく、あなたが愛情を頂くことで、相手の心を豊かにすることでできるわけです。その愛情には何も返す必要はありません。

『頂く』ということだけで十分にお返しをしているんです。

いい夫婦関係

最後に『いい夫婦関係』についてお伝えしましょう。

「え、夫婦関係と組織作りが関係あるの?」と思うかもしれませんが、これが大アリなんです(笑)

夫婦関係には大きく分けて3つの関係性があります。ちなみですが、ここから先は…

●夫=社長
●妻=社員

に置き換えて読んでいくと、強固な組織づくりのヒントが見えてくるので、そのつもりで読み進めてみてくださいね。

では行きます。

1つ目の関係性

1つ目は、1つの目的を夫と妻がそれぞれ共有している夫婦です。

同じ←夫(社長)
目的←妻(社員)

2つ目の関係性

そして2つ目が、夫と妻がそれぞれ独自の目的を持っている夫婦です。

目的1←夫(社長)
目的2←妻(社員)

では、ここで問題です。

この2つの夫婦関係(組織関係)なら、どちらの方がうまくいくと思いますか?

答えは…どちらもうまくいかないです(笑)。一見、1番目の夫婦関係は、同じ目的を共有しているのでうまくいきそうですが、これは同じ家庭(組織)の中に、二人のトップがいることになるので夫と妻が同じ力関係にあります。

そうすると最終的には、「もう私は一人でやっていけるから」と言って、どちらから独立してしまうので結局うまくいきません。

で、2番目の関係性は論外ですよ(笑)。そもそも同じ目的を共有していないですし、それぞれがバラバラの道を進んでいるのでうまくいくわけがありません。

では、どんな夫婦(組織)作りをしたらいいのでしょうか?

3つ目の関係性

それは、目的の下に夫がいて、夫の下から妻が支えている関係性です。

目的←夫(社長)←妻(社員)

基本的に組織はこの形じゃないと成功しないと言われています。夫や社長の目的を達成させるために妻や社員が下から支える。

夫(社長)の目的は妻(社員)の目的。もっと言えば、夫(社長)は、そういう教育を常日頃からしなければいけません。

そして、その代りに、夫(社長)は妻(社員)を命がけで守り通す。だからこそ、組織のトップは人間的な魅力を磨き続けなければなりませんし、部下に愛情を注ぎ続ける必要があるわけです。

さて、いかがだったでしょうか?強固の組織づくりのヒントになりましたか??

今日の質問

質問1:あなたにとって『執着』しているものは何ですか?

質問2:あなたにとって『渇愛』しているものは何ですか?

質問3:いい夫婦関係、組織づくりをするために、はじめの一歩として何をしますか?

質問の回答はコメント欄にどうぞ